チュパカブラの正体
1995年の目撃証言と、毛の抜けたコヨーテ
背中にトゲが並び、二本足で立ち、家畜の血を吸う。1995年にプエルトリコで生まれたチュパカブラは、わずか数年で中南米とアメリカに広がった。ところが2000年代になると、その姿は「毛の抜けたイヌ」に変わる。同じ名前で呼ばれる二つの怪物は、それぞれどこから来たのか。最初の目撃者の証言から、DNA鑑定、皮膚病の研究まで、資料を一つずつ読む。

この記事の要点
- チュパカブラの姿の元になった目撃は、1995年8月のマデリン・トレンティーノさんの証言。その約1か月前に、トゲのある怪物が出る映画『スピーシーズ』が公開されていた
- 本人は1996年の取材で、映画の怪物が「チュパカブラにそっくり」と話している。一方、目撃の中身は1996年と2010年で大きく変わり、ほかの目撃者も見つかっていない
- 2000年以降、「チュパカブラの死骸」は毛のないイヌ科の動物になった。テキサスの死骸はDNA鑑定でコヨーテやイヌと判定され、研究者は疥癬(ヒゼンダニの寄生)による脱毛とみている
- 「血を抜かれた家畜」は、死後に血が体の低い所へたまることで説明できる。解剖した家畜の血液量は正常だったと報告されている
011995年、プエルトリコで何が起きたか
チュパカブラ(chupacabra)は、スペイン語で「ヤギを吸うもの」という意味だ。ネッシーやビッグフットと違い、この怪物には長い歴史がない。最初に語られたのは1995年、カリブ海の島プエルトリコだった[1]。
この年、島の農村で家畜の不思議な死が続いた。首に傷があり、血が抜かれたように見える死骸だった[3]。犯人が分からないまま、うわさが島中に広がった。誰が言い出したのかは分からないが、正体不明の犯人は「チュパカブラ」と呼ばれるようになった[3]。
騒ぎは大きくなった。武器を持った人たちが通りを見回り、カノバナス市の市長ホセ・ソト・リベラ氏は、怪物から住民を守ると約束して、地元の報道陣(と有権者)の関心を集めた[1]。1995年のうちにプエルトリコだけで200件を超える報告が集まったとされる[7]。1年後には米フロリダ州マイアミで最初の目撃が報じられ、メキシコ、ブラジル、チリ、スペインへと広がっていった[3]。

この時点で、チュパカブラにはまだ決まった姿がなかった。姿を与えたのは、一人の女性の目撃証言だった。
その後、島での騒ぎは少しずつ静まっていく。決定的な証拠が出ないまま年月がたち、チュパカブラはテレビドラマ『X-ファイル』やタブロイド紙、テレビ番組を通じて世界中に知られる「キャラクター」になった。ラドフォードさんは、その姿が最初の目撃談から少しずつ離れていったと書いている[1]。
02最初の目撃者、マデリン・トレンティーノさんの証言
目撃したのはマデリン・トレンティーノさん。場所はカノバナス市の住宅地で、怪物のすみかとうわさされたエル・ユンケの熱帯雨林から数キロの所だ。日付ははっきりしないが、1995年8月第2週の平日、午後1時から4時の間だったという。目撃は3分から5分ほど続いた[1]。

彼女の詳しい証言は二つ残っている。一つは1996年3月、プエルトリコのUFO研究グループが聞き取ったもので、翌年スコット・コラレスさんの本に英訳が載った。もう一つは2010年、懐疑的な調査者として知られるベンジャミン・ラドフォードさんが、目撃現場で本人に会って聞いたものだ[1]。
1996年の証言では、母親の引っ越しを手伝っていたとき、家の前に止まりかけた車の運転手がおびえて逃げていくのに気づき、窓に近づいたという。
I then became aware of the creature, walking on two legs, apparently having come quite a distance, from the corner
そのとき、その生き物に気づきました。二本足で歩いていて、どうやら角の方からかなりの距離を来たようでした。
生き物の背丈はおよそ4フィート(約120センチ)。長く細い指が3本、鼻は二つの小さな穴、口は切れ目のようで、背中の下の方に羽根のようなものが寝ていたと話した[1]。ラドフォードさんが特に注目したのは、その先の話だ。母親が外に出て怪物を捕まえようとし、夫のもとで働く少年が手袋をはめて森に入り、怪物の口をこじ開けて大きな牙を見た、という内容まで含まれていた[1]。

2010年の証言では、話が変わっていた
2010年、ラドフォードさんが同じ場所で聞いた話は、かなり違っていた。見たのは本人と母親だけ。母親は外に出ず、二人で窓から見ているうちに、生き物は向かいの空き地の草むらへ消えた。口をこじ開けたという少年については「外に見に出たが、何も見ていない」と答えた[1]。
体の特徴も変わった。背丈は約3フィート(約90センチ)。指は3本ではなく5本で、かぎ爪はなかったという[1]。
It had human hands—not claws but long fingers and human-like nails.
人間のような手でした。かぎ爪ではなく、長い指と、人間のような爪がありました。
トレンティーノさん自身は「話を変えたことは一度もない」「多くの人が信じてくれた」と語っている。2010年の取材では、肌は宇宙人のようだったが、宇宙人だとも動物だとも言ったことはない、何だったのかは分からない、とも話した[1]。見たものに無理に名前を付けず「分からない」と言う点は、証言者として誠実だ。ラドフォードさんも、本人は率直で協力的だったと書いている。そのうえで、証言を裏づける材料がないことを指摘する。
Perhaps most damning, there is no corroborating evidence of Tolentino’s story whatsoever: no physical proof or traces at all or any photos or other eyewitnesses.
おそらく最も致命的なのは、トレンティーノの話を裏づける証拠がまったくないことだ。物証も痕跡も、写真も、ほかの目撃者もない。
1996年の話どおりなら、母親、少年、近所の人、車の運転手と、少なくとも数人の目撃者がいたはずだ。だが、誰も名乗り出ていない[1]。
03映画『スピーシーズ』との関係
1995年7月7日、SFホラー映画『スピーシーズ』(邦題『スピーシーズ 種の起源』)がアメリカとプエルトリコで公開された。登場する怪物「シル」は、映画『エイリアン』の怪物を生んだH・R・ギーガーのデザインで、背中にトゲが並び、手足が細長く、目が大きかった[3]。トレンティーノさんの目撃は、その約1か月後だ。
この映画について、トレンティーノさん自身が1996年の聞き取りではっきり触れている。最近見た映画として『スピーシーズ』の名前を挙げ、見ることを勧めたうえで、こう話した[1]。
It was a creature that looked like the chupacabra, with spines on its back and all
チュパカブラにそっくりな生き物が出てくるんです。背中のトゲなんかも全部。
ラドフォードさんは5年かけてチュパカブラを調べ、2011年に本『Tracking the Chupacabra』を出した。結論は、トレンティーノさんが見た「何か」の記憶に、直前に見た映画の怪物の姿が重なったのではないか、というものだ[1]。ラドフォードさんは、心理学でいう作話(記憶の中で本当の出来事と作り話が混ざること)を挙げ、「この生き物がたまたま『スピーシーズ』の怪物にそっくりだった可能性と、映画が姿の出どころだった可能性の、どちらが高いか」と問いかけている[4]。
ラドフォードさんは、チュパカブラの正体について広まった二つの説、「宇宙人が連れてきた」と「アメリカ政府の遺伝子実験から逃げ出した」も、映画の中のシルの生い立ちとそっくりだと指摘する[2]。
映画との関係に気づいたのは、懐疑派だけではない。未確認動物の研究で知られ、国際未確認動物学博物館の館長を務めたローレン・コールマンさんも、ナショナル ジオグラフィックの取材にこう答えている。
If you look at the date when the movie Species opened in Puerto Rico, you will see that it overlaps with the first explosion of reports there
『スピーシーズ』がプエルトリコで公開された日付を見れば、現地で報告が最初に爆発的に増えた時期と重なっていることが分かる。
ただし、映画との関係で説明できるのは「チュパカブラの姿」だ。家畜が次々に死んだこと自体は、映画では説明できない。これは後の章で見ていく。
04「昔からいた」という話と、ほかの説
チュパカブラが1995年に突然現れたことは、実在を信じる人にとって困った点だ。本当の動物なら、それ以前にも祖先や記録があるはずだからだ。そこで、のちに「昔から知られていた」という話がいくつも出てきた[2]。
たとえば、2012年の本には、ニューメキシコの羊飼いが聖なる絵でチュパカブラを追い払う「伝説」が載った。2005年と2013年の本は、16世紀の探検家コロナドの一行が「血を吸う灰色の小人」に家畜を襲われたと書いた。1996年にプエルトリコで出た小冊子は、先住民タイノの人々がチュパカブラを知っていたと主張した[2]。
ラドフォードさんは、これらに出典の裏づけがないと指摘する。コロナドの話を書いた著者本人に問い合わせると、「本当かどうかは分からない」という返事だった[2]。ラドフォードさんは何年も前から、1990年代より前に「血を吸うチュパカブラ」が書かれた確かな記録を見つけた人に1,000ドルを払うと呼びかけているが、受け取った人はいない[2]。
Though both vampire legends and “mysterious” animal predation date back many centuries, there seems to be no evidence of any blood-sucking “chupacabra” before the 1990s.
吸血鬼の伝説も、「謎めいた」家畜の被害も何百年も前からあるが、1990年代より前に血を吸う「チュパカブラ」がいた証拠はないようだ。
映画以外の説もある。コールマンさんは、当時プエルトリコで血液の実験に使われていたアカゲザルの群れが逃げ出し、後ろ足で立つ姿が見間違えられた可能性を挙げた。そのうえで「単純な話かもしれないし、もっと面白い話かもしれない。新しい動物はいつも見つかっている」とも話している[7]。後で登場するミシガン大学の生物学者バリー・オコナーさんも、プエルトリコの最初の目撃は、皮膚病にかかった野生のサルだったのではないかと話している[8]。どちらも、確かめられた説ではない。
05二本足から四本足へ:ニカラグアとテキサスの死骸
2000年ごろ、チュパカブラの姿は大きく変わる。ニカラグアの牧場主が、ヤギを襲っていた動物を撃った。数日後に見つかった死骸は、毛がなく、やせたイヌ科の動物だった。チュパカブラの話に「実物の死骸」が結びついたのは、これが初めてだった[3]。牧場主やメディアは遺伝子実験の産物だと騒いだが、ニカラグア国立自治大学の解剖学の専門家は、疥癬にかかったとみられる普通のイヌだと判断した[3]。
コールマンさんによれば、報道の間違いや誤訳が重なり、1990年代の終わりから怪物の描かれ方が変わっていった。2000年には、トゲのある二本足の怪物は、四本足のイヌ型にほぼ置き換わっていたという[7]。
その後、「死骸」が次々に見つかったのがアメリカのテキサス州だ。2004年、2007年、2009年と、州の中部で「チュパカブラの死骸」が出た。どれもDNAを調べられ、結果はすべて、病気のコヨーテかイヌだった[3]。
名前の使われ方も広がった。ラドフォードさんによれば、2000年代半ばには、変わったものは何でも「チュパカブラ」と呼ばれるようになった。疥癬のコヨーテだけでなく、アライグマの死骸や、ニューメキシコで見つかった干からびた魚まで、そう呼ばれたという[4]。ラドフォードさんは、テキサスを「チュパカブラ工場」と呼んでいる[3]。
2007年、クエロの「チュパカブラ」
なかでも有名なのが、2007年のクエロの事件だ。牧場を営むフィリス・キャニオンさんは、その年の6月、青灰色の肌をした毛のないイヌのような動物を見た。その後、のどを裂かれ、血を抜かれたように見えるニワトリが相次いだ[3]。7月、牧場の近くの道で、同じような動物の死骸が4日間に3体見つかった。どれも体重は約40ポンド(約18キロ)だった[5]。
キャニオンさんは頭部を冷凍して保存した。地元テレビ局から組織の提供を受けたテキサス州立大学の生物学者マイク・フォーストナーさんが、DNAを調べた[5]。
The DNA sequence is a virtually identical match to DNA from the coyote
このDNA配列は、コヨーテのDNAとほぼ完全に一致する。
フォーストナーさん自身は、イエイヌだと思っていたと話している[5]。毛が抜けた原因を調べるため、皮膚の標本も追加で取られた[5]。その結果は、今回の資料では確かめられなかった。
キャニオンさんは、この結論に納得していない。2016年の取材にはこう答えている。
I have now done DNA at five different universities. All of them came back identical. They do not match any animal in the archive
これまで5つの大学でDNAを調べました。結果はみな同じで、記録にあるどの動物とも一致しないのです。
ただ、この記事を書いた記者は、テキサス州立大学の結果はコヨーテと完全に一致しており、ほかの研究室も同じ結論だったと書き添えている[3]。キャニオンさんは、メキシコオオカミとの雑種かもしれない、地下で暮らす珍しい毛のないコヨーテかもしれないとも話している[3]。

06疥癬(ヒゼンダニ)はコヨーテに何をするのか
では、なぜコヨーテが「怪物」に見えたのか。研究者が挙げるのが、疥癬(かいせん)という皮膚病だ。原因は、ヒゼンダニ(学名 Sarcoptes scabiei)という目に見えないほど小さなダニで、皮膚の中にもぐって暮らす[7]。

このダニを研究してきたミシガン大学のバリー・オコナーさんは、2010年のラジオ番組でこう話している。
what we see in the photographs that are purportedly chupacabras are clearly mange-infested coyotes or dogs
チュパカブラだとされる写真に写っているのは、明らかに疥癬にかかったコヨーテかイヌだ。
オコナーさんによれば、人の疥癬も同じダニが原因だ。人では、ふつう体にいるダニは20匹ほどで、やがて免疫が退治する。ところが、ダニと長い時間をかけてなじんでこなかった動物では、ダニが数千、数百万にも増え、体に大きな害を与える[6]。コヨーテやキツネのような野生のイヌ科では、命にかかわることが多いという[6]。
見た目も大きく変わる。毛が抜け、皮膚は厚くなってうろこのようになる[6]。かさぶたに細菌がついて、ひどいにおいを出すこともある[8]。そして顔つきが変わる。
it causes the skin on the face to kind of pull away from the teeth so the teeth become much more prominent and very fang-like in appearance
顔の皮膚が歯から引っぱられるようになり、歯がずっと目立って、牙のように見える。
オコナーさんは、重い例でも背中に少し毛が残ることがあり、それが「背中のトゲ」の言い伝えと結びつくかもしれないとも話している[6]。野生動物の病気にくわしいケビン・キールさんも、死骸の写真は「ひどくみすぼらしいコヨーテ」にしか見えないが、見慣れていない人が迷うのは分かる、と述べている[7]。

最近の研究も、こうした姿を記録している。2025年に発表された、米テネシー州とサウスカロライナ州の野生コヨーテの調査では、疥癬のコヨーテ1頭がひどくやせ、全身のほとんどにかさぶたと脱毛があった[9]。
一方で、疥癬にかかったコヨーテが、みなチュパカブラのような姿になるわけではない。ペンシルベニア州の調査では、ダニへの抗体を持つ割合はコヨーテが調べた4種の中で最も高かったのに、皮膚の症状はアカギツネやクロクマより軽かった。見た目は健康なコヨーテの半数近くも抗体を持っていた[10]。テキサスの死骸のような姿は、重い例にかぎられるとみるのが自然だ。
07家畜はなぜ「血を抜かれた」ように見えたのか
チュパカブラの話の中心には、「血を吸われた家畜」がある。キャニオンさんのニワトリも、血を抜かれたように見えた[3]。では、本当に血はなくなっていたのか。
ラドフォードさんは、テキサスの事件で襲われたニワトリやヤギを解剖した結果について、こう話している。
When you did a necropsy of the chickens and goats that they attacked, they all had normal blood levels
襲われたニワトリやヤギを解剖すると、どれも血液の量は正常だった。
では、なぜ「血がない」と思われたのか。動物が死ぬと、血圧がなくなり、血は重力で体のいちばん低い部分にたまる。そのため、上側に傷をつけても血はほとんど出ない[3]。
If you stick it with a knife, it’s not gonna bleed unless you’ve flipped it over where the blood has seeped to.
ナイフで刺しても、血がたまった側にひっくり返さないかぎり、血は出てこない。
傷の正体についても説明がある。イヌは獲物の首にかみついて殺し、食べずに置いていくことが多い。見つかるころには血が下にたまっていて、首の小さな傷だけが目に入る[3]。弱ったコヨーテは、ふだんの獲物を捕まえにくくなり、捕まえやすい家畜をねらうのかもしれない、とオコナーさんは話している[7]。ただし、プエルトリコにはコヨーテがいない[6]。島の被害の犯人として考えられるのは、野犬などほかの動物になる。

そもそも、血だけで生きるのは難しい。血には鉄分が多く、体にたまると害になる。チスイコウモリのように本当に血を吸う動物は、そのための口と消化の仕組みを持っている。チュパカブラとされた死骸には、そうした体のつくりがない[3]。オコナーさんも、吸血の部分は「まったくの作り話だと思う」と話している[7]。
それでも、なぜこの話は消えないのか。ラドフォードさんは、チュパカブラがインターネットの時代に生まれた最初の怪物の一つで、数週間でスペイン語圏に広がったこと、早くからUFOの愛好家が「宇宙人のペット」説や「隠ぺい」説と結びつけたことを挙げている[4]。専門家の説明そのものが「何かを隠している証拠」と受け取られやすいことも、この話を長生きさせてきた[3]。
| 説 | 根拠 | 評価 |
|---|---|---|
| 映画の怪物が目撃証言の姿に影響した | 公開の約1か月後に目撃。本人が映画を見て「そっくり」と話している[1] | 有力 |
| プエルトリコに未知の吸血生物がいた | 物証・写真・ほかの目撃者がなく、証言も時期で変わる[1] | 否定的 |
| チュパカブラは昔から知られていた | 1990年代より前の記録は見つかっていない[2] | 否定的 |
| テキサスの死骸は新種の動物 | DNA鑑定はコヨーテかイヌ[5][3] | 否定的 |
| 毛のない姿は疥癬による | 研究者の見立てと症状が一致する[6]。ただし個々の死骸の皮膚検査の結果は確認できず | 有力 |
| プエルトリコの目撃は逃げたサルや疥癬のサル | 研究者の推測にとどまる[7][8] | 確かめられず |
| 家畜は血を吸われて死んだ | 解剖で血液量は正常と報告。血は死後に下へたまる[4][3] | 否定的 |
チュパカブラという名前には、実は二つの怪物が入っている。1995年のプエルトリコで生まれた、トゲのある二本足の怪物。そして2000年以降に死骸として見つかった、毛のないイヌ科の動物だ。前者は、一人の証言と、同じ夏に公開された映画が重なって形になった。後者は、重い皮膚病にかかったコヨーテやイヌに、すでに有名だった怪物の名前が付けられたものだ。
コールマンさんが言うように、疥癬だけで伝説のすべてが説明できるわけではない[7]。家畜の死が続いた理由も、一つ一つ確かめられたわけではない。それでも、残された資料が指す方向ははっきりしている。血を吸う未知の生き物の証拠は、30年たった今も一つも見つかっていない。
出典・参考資料
- Benjamin Radford「Chupacabra Revisited: Dueling Origin Stories of the Hispanic Vampire」Skeptical Inquirer 49(3), 2025年. https://skepticalinquirer.org/2025/04/chupacabra-revisited-dueling-origin-stories-of-the-hispanic-vampire/(閲覧 2026-10-04)↩
- Benjamin Radford「Mistaken Memories of Vampires: Pseudohistories of the Chupacabra」Skeptical Inquirer 40(1), 2016年. https://skepticalinquirer.org/2016/05/mistaken-memories-of-vampires-pseudohistories-of-the-chupacabra/(閲覧 2026-10-04)↩
- Asher Elbein「Chasing the Chupacabra, a Lone Star State Legend」The Texas Observer, 2016年10月27日(2016年12月号掲載). https://www.texasobserver.org/chupacabra-legends-texas/(閲覧 2026-10-04)↩
- Bjorn Carey「Oh, and that blood-sucking El Chupacabra? Not real」Life's Little Mysteries/NBC News, 2011年3月22日. https://www.nbcnews.com/id/wbna42215060(閲覧 2026-10-04)↩
- AP配信「It's Not Chupacabra, Just A Coyote」CBS News, 2007年11月2日. https://www.cbsnews.com/news/its-not-chupacabra-just-a-coyote/(閲覧 2026-10-04)↩
- NPR Science Friday「'Goat Sucker' May Just Be A Mangy Coyote」2010年10月29日(Barry OConnor 出演回の文字起こし). https://www.npr.org/2010/10/29/130916241/goat-sucker-may-just-be-a-mangy-coyote(閲覧 2026-10-04)↩
- Ker Than「The chupacabra—how evolution made a mythical monster」National Geographic, 2010年10月30日(のち更新). https://www.nationalgeographic.com/culture/article/101028-chupacabra-evolution-halloween-science-monsters-chupacabras-picture(閲覧 2026-10-04)↩
- David Buccilli「Urban legend or real life monster? 'U' biologist solves the case of the chupacabra」The Michigan Daily, 2010年11月16日. https://www.michigandaily.com/uncategorized/university-biologist-discovers-truth-behind-chupacabra-legend/(閲覧 2026-10-04)↩
- Eliza Baker ほか「Pathology and parasitology of free-ranging coyotes from Tennessee and South Carolina」PLOS ONE, 2025年. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0318645(閲覧 2026-10-04)↩
- Hannah S. Tiffin ほか「Infestation by Sarcoptes scabiei causes distinct differences in sarcoptic mange disease syndromes among sympatric carnivoran species」International Journal for Parasitology: Parasites and Wildlife 27, 2025年. https://doi.org/10.1016/j.ijppaw.2025.101070(閲覧 2026-10-04)↩
- Wikipedia英語版「Chupacabra」. https://en.wikipedia.org/wiki/Chupacabra(閲覧 2026-10-04)↩
この記事は、公開されている資料をもとに編集部が書いています。引用した文章と画像は、出典と引用元へのリンクを添えています。英語の資料の訳は当サイトによるものです。誤りに気づいた方は、目撃情報フォームからお知らせください。